2012年7月に公開された、細田守監督による作品「おおかみこどもの雨と雪」
”家族・親子愛”がテーマで、一見感動モノのように感じられる作品なのですが、
- 子供にはみせられない
- 苦手・気持ち悪い・イライラする・無理
と否定的な意見が目立ちます。
特に女性や子育て世代からの批判が多いのですが、この作品のどこに不快感を感じているのか?まとめてみました。
目次
「おおかみこどもの雨と雪」は苦手で気持ち悪い?
来週からは、最新作「#竜とそばかすの姫」公開記念🎉3週連続で #細田守監督🎬作品を放送😆第1夜の来週は「#おおかみこどもの雨と雪」です‼️おおかみおとこ🐺と人間🙍🏻♀️の間に産まれた2人の“おおかみこども”の成長と孤軍奮闘しながら無償の愛を注ぐ母の感動物語です❗️お見逃しなく🤗#金曜ロードショー pic.twitter.com/MVks5tqx41
— アンク@金曜ロードショー公式 (@kinro_ntv) June 25, 2021
この作品は、花が”おおかみおとこ”と出会い・恋に落ち、2人の間に生まれた「おおかみこども」の雪と雨が成長して自立するまでの13年間が描かれています。
今日おおかみこどもの雨と雪か……あれ好きなんだけど、苦手なんだよな…
— まる🍼 (@Circle_TRPG) July 2, 2021
おおかみこどもの雨と雪、実はめちゃくちゃ苦手な映画なんだけど、検索したら同じ人いっぱいおった
— そなむ (@sonamunamunamu) July 2, 2021
なんか苦手なアニメ映画第一位
おおかみこどもの雨と雪
— 正解したいゆ (@ytr_Y_Y) July 2, 2021
おおかみこどもの雨と雪ってググったら気持ち悪いって出て来たけど大丈夫かな🤣
— うー (@5TxoSvtGzGFScaC) April 13, 2021
おおかみこどもの雨と雪、何というかまあ気持ち悪い映画だった。
— みき (@mk__tkhr) April 7, 2013
意外にもこの作品が「苦手」「気持ち悪い」と感じてる人が多くいます。
この不快感には大きく分けて2つあるようで、
① 子供に見せたくない描写
② 「花」の母親像
にあるようです。
それぞれ深堀りしていきます!
「おおかみこどもの雨と雪」は子供にみせられない?
「おおかみこどもの雨と雪」を検索してみると・・・
「子供にみせられない」というキーワードが浮かび上がります。
このキーワードで考えられるシーンは、
- 花とおおかみおとこが結ばれるベッドシーン
- おおかみおとこの死
の部分だと考えられます。
花とおおかみおとこが結ばれるベッドシーン
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作中では花とおおかみおとこが結ばれるシーンがあります。
人間と狼男のベッドシーンという非現実な描写に気持ち悪さを感じてしまう人もいるようですが、何よりも家族で見ると気まずいという意見が多いようです。
おおかみこどもの雨と雪
地上波でのベッドシーンは家族で観てて結構こたえた pic.twitter.com/vU7eFTqkf7
— みねっしぃ (@Minesshy_music) January 6, 2017
おおかみこどもの雨と雪は何の前触れもない青天の霹靂ベッドシーンでお茶の間が凍りつく
— Ryu🐲 パスパレライブ現地参戦 (@RyuTubeChou_BAD) April 26, 2020
ワイが小学生のとき 「おおかみこどもの雨と雪」視聴中
ワイ「……なんでこのひとたちはだかでベッドにいるの???ねえお母さん、なんで???なんで???」
母「あ、えーっと、それはね…暑いから、何も着てないのよ(苦笑)」
ワイ「ふーん、そうなんだぁ…」
死にたい
— ミルレレ (@itu_bl_Iove) May 24, 2020
細田守監督の「おおかみこどもの雨と雪」観に行った時の話なんだけど、たぶんタイトルから子供向けアニメと勘違いして小学生くらいの姉妹ちゃんつれてきたママ。序盤のベッドシーンで「これ大丈夫?」ってわたしが不安に。その後ちょっとリアルなシーンで号泣した姉妹ちゃんと共に退場していった。 pic.twitter.com/wXRMTbjed5
— 芦燕-映画垢:ろえん (@roenskull) February 21, 2020
おおかみこどもの雨と雪。。子供が見たいから録画してとお願いされたんだけどね…ラブシーンあるんだよね(^◇^;)親としてはあまり見せたくないような。。今夜中に録画編集してカットしておいてもいいかしら(^_^;)
— しずく (@SHIZUKU0903) July 10, 2015
小さなお子さんや思春期の子供がいる親にとっては色々複雑な思いがありますよね・・・
細田守監督はこのシーンにかなりのこだわりをもって、
恋人として交際宣言をしていない2人がもっと親密になるために、はじめて乗り越えた行為で”2人が関係性を築くための大きな一歩
だと語っています。
人間の花が狼男の彼を受け入れた大事なシーンだということはわかりましたが、子供向けアニメとして家族と見ていた人にとっては”気まずい”以外のなにものでのないですね(汗)
おおかみおとこの死
おおかみこどもの雨と雪は見ようと思っても、あのゴミで持ってかれるシーンで心が折れるので無理です
— 鳥ミジンコ (@mizinkooo0522) September 18, 2020
オオカミになった状態の遺体がなぜか川で発見され、野犬扱いでそのままゴミ収集車の中に放り込まれて処理されたおおかみおとこの突然の死はけっこう衝撃があります。
なんでこんな残酷な最後にしてしまったのか?と思わずにはいられないシーンです。
おおかみおとこは自分の死期を悟り、突然姿をくらまし、行方のわからなくなった彼を探していた花は近くの山で死んでいる姿を発見した
とかでしたら、まだ納得できますよね・・・
ゴミ収集車の中に放り込まれるシーンはトラウマになってしまう人も多いようです。
おおかみおとこちとトラウマ
— めんとーる (@menthoooool) December 20, 2013
おおかみこどもの雨と雪
何回見ても声出してないてしまう、悲しいのか、寂しいのか、わからないけど、ポロポロ泣いてしまう、だけどだいすきな映画
序盤のごみ収集車のシーンはトラウマ— 縁 (@11rky) September 28, 2017
時をかける少女は面白かったけど
以降の作品は何か苦手。おおかみこどもの雨と雪
↑は冒頭の父親のシーンがトラウマ…これも二度と観ない。
— まろん (@marrons_diary) July 12, 2019
おおかみこどもの雨と雪、お父さんが死んじゃってるシーンがトラウマできっと一生見れない
— わかたひな (@96inumaron) March 24, 2017
自分がみてトラウマに感じてしまったら怖くて子供には見せたくなくなりますね。
親としても残酷なシーンはなるべく避けたいと思うのは当たり前です。
花が毒親で苦手・無理・イライラするとの声も
子供にみせられない理由の他に、ダントツで批判が多いのは母親の花に対しの描写です。
否定的な意見をみていくと、その多くは主に女性であり、中でも既婚女性や子育て世代のお母さん方からの厳しい意見に溢れています。
細田守監督の描く女性像が苦手
あ、今日の金ローおおかみこどもの雨と雪か…。あの作品苦手なんだよなぁ(サマーウォーズは大好きなんだけど)。某炎上絵本作家の母親像と重なると言うか、しんどくなるんよね。理想の強い母親像の押し付けって言うか…。私は家事も育児も手を抜いてでも心の平穏を保つ方が大事なので…。
— めえめえ (@meimei_BJ) July 2, 2021
「おおかみこどもの雨と雪」
は、好評価に反して個人的には正直初見でかなりひいたのであれを感動したという人とは友達には慣れなさそうだし、異性であったら恋人にはなれないなあと思った。なんなら細田作品全般に漂う「女性の不条理な我慢を美談化して涙を誘う」傾向が無理なんだと思ってる。
— Asato@ゆるゆる浮上 (@asatokisaki) July 5, 2020
母親の自己犠牲が美化されるばっかりで気持ち悪いのでおおかみこどもの雨と雪が観られません
— とうべ (@doradora19) February 5, 2018
今更ながら「おおかみこどもの雨と雪」を見た。作り手には申し訳ないが、女性というか、母親に対するエゴが気持ち悪い映画と感じた。駄作です。以上
— 当麻蹴速 (@tiefblau46) August 30, 2017
おおかみこどもの雨と雪?の何が気持ち悪いって、女は強い!母は強い!みたいな描写が露骨なところ。
— 篠 (@milkyismomstas) August 28, 2020
この作品は全体的に見ると母親の花が苦労を背負いすぎていて「観ていて辛いな~」と感じて苦しくなってしまいます。
細田守監督はインタビューで
「母親の役割を通した女性の話として作りたかった」
と語っています。
なので男性目線での「強くてたくましい母親像」を描きたかったのだと思いますが、実際に子育てをしている方や女性目線でみると、
子育てをする上で、女は強い!母は強い!を強調されてしまうと「これはありえない」「無理」と理想と現実のギャップがあり過ぎて、嫌悪感を感じてしまうようです。
細田守監督は嫌いじゃないし他は好きなんだけど、どうしても「おおかみこどもの雨と雪」だけは好きじゃない。見てるとイライラする。
物語なんてフィクションが多くて当たり前なんだろうけど、いかにも子育て経験のない人が書いた物語風で。
あんな簡単にいかへんわ、と自分の苦労の分だけ腹が立つ。— みっれー (@mireimiley) July 2, 2021
おおかみこどもの雨と雪って映画、母親が二人の子どもを山の中で一人で育てるんだけど、あれを「本当」って思ってる人が多い気がする。少ない収入でもうまくやりくして餓えず、親戚とか誰も助けてくれる人がいなくても、行政の世話にもならず、母性で乗り切っていくみたいに。現実は無理だぞ。
— 仁科友里 (@_nishinayuri) July 17, 2020
子育てを1人で頑張るなんて到底無理なんですよね・・・
親や友人、地域・行政などを頼りながら子育てしないと母親はいつか限界がきてしまいます。
「細田守監督は本当に子育ての大変さがわかってる???」
と思わずにはいられなくなる人が多いようです。
母親の花が毒親すぎる
花の子ども達に対しての言動が「毒親」ではないかと批判があります。
おおかみこども雨と雪だが、昨夜、後半一時間だけ見た。
後半だけ見ていて、母親が毒親にしか見えなかった。
これ、子供のまま母親になった女が、子供の成長を邪魔しているように見える。雨と雪の子供の方が、よほどしっかりしていて大人に見えた。
— 吉田栄太郎 (@yoshida_eitarou) March 25, 2017
おおかみこどもの息子に対しては良い母親ぶってるくせに、娘に対しては毒親気味なのも気持ち悪い。
— 天宮 降矢 (@temple_in) February 6, 2018
おおかみこどもは、ファンタジーとしてはいい話?なのかもしれないが、やっぱ花の長女と長男の扱いが違うところにものすごーくモヤる。毒親にしか見えない。
— Yu-Ki (@yuki2i) March 24, 2017
「毒親」って言葉すごく嫌いなんだけど、おおかみこどもって「子供の成長を理想どおりにコントロールしようとして失敗する話」なんだよね。あれ見るの本当つらかった。「自分もひょっとして」ってドキッとする。
— もくば (@soratobu_uma) July 4, 2015
おおかみこどもの雨と雪、毒親出身だからかもしんないけど父親死ぬのは想定外としても身元不安定男と中出しして大学中退してボロ屋で精神限界で育てて田舎に行って雨の自我を抑圧して周りになんて言われようと自分の意思曲げませんスタイルだし一生ヘラヘラしててきもかった。こんな母親ムリ…
— おこげ (@moumuriyawa888) July 2, 2021
おおかみこどもの事となると辛口になっちゃうんだ…うちの母も束縛タイプの毒親なもんで、母親が強権振りかざすストーリーは見てて辛いんだわ
— くろま (@kuroma_9) March 25, 2017
母親の花の、
- よくわからない男との子供を妊娠し2人も子供を作る
- 周りに援助や支援を一切求めず全て1人でこなそうとする
- きょうだい間で優劣をつける
- 子どもの気持ちを無視したり、価値観を否定する
という部分に身勝手さを感じ、毒親と感じてしまう方が多いようです。
なので『おおかみこどもの雨と雪』は、
解釈とは一種の暴力なので、作品の誤読を広めるのは良くないと思いつつ、誤読そのものには魅力を感じていたりする。
例えば僕は『おおかみこどもの雨と雪』を、「毒親が子供二人から捨てられる話」だと考えている。多分誤読だが、その解釈を元にプロットを作ったのが『銀河の死なない子供たちへ』だ。— 施川ユウキ(ハジメ) (@ramuniikun) January 13, 2019
『『おおかみこどもの雨と雪』を、「毒親が子供二人から捨てられる話」だと考えている。』
だよなぁ…— はばり(既婚) (@CureHavari) January 20, 2019
「おおかみおとこと人間の間に産まれた2人の“おおかみこども”の成長と孤軍奮闘しながら無償の愛を注ぐ母の感動物語」
ではなくて、
「毒親が子供二人から捨てられる話」
と捉えてる人も多いようです。
花が毒親で雨・雪を主人公とするなら、後半は「毒親からの解放・自立」「親の支配からの脱出」ともみえなくはないですね。
おおかみこどもの雨と雪の花が毒親っていうのはあれだよね。描写不足だよね。
— **+コンコン+**@趣味人 (@colt0902) February 4, 2017
オオカミの血を受け継いだ子供を一生懸命育てている花が、そこまで毒親だとは個人的には思いませんが、やはり男性目線で描かれている理想の母親像には多少違和感は感じてしまいます。
なので「描写不足」という表現はとてもしっくりしてしまいます。
まとめ・・・
「おおかみこどもの雨と雪」が、
- 苦手
- 気持ち悪い
- 無理
- イライラする
と批判される理由をまとめました。
子育てをしている母親目線でみると「そんなに子育ては甘くない」とイライラし、男性目線で描かれている母親像は気持ち悪いし無理だと感じる・・・
2人が結ばれるシーンは気まずいし、おおかみおとこの死はトラウマで、母親の花が毒親に見える・・・
となると作品全体が「辛い」と受け止めてしまっているようですね。
これが女性監督作品であったら、まったく別の描写になるんだろうな~と最後に感じてしまいました。