インドの広い範囲で、空前の規模のバッタの大群が深刻な被害をもたらしていると話題になっています。
このバッタの大群はいつから・どこで発生したのでしょうか?
ネットでは、「日本にくる?」と不安を隠せない様子です。
今回は「バッタの大群」の謎に迫ってみたいと思います。
目次
【蝗害】バッタの大群はなぜ発生したのか?
![](https://aya02082101.com/wp-content/uploads/2020/05/cats-215-300x167.jpg)
2020年2月頃から、アフリカ大陸でバッタが大量発生し猛威を振るい始めました。
農作物を食い荒らしながら、
アフリカ大陸 → ソマリア → パキスタン → インド
と、どんどん横断していきました。
そのバッタの数は、なんと!4000億匹!!
群れの幅は40キロ、長さ60キロ、総重量は80万トンに・・・
考えるだけで鳥肌が立ち、寒気がしてきますね(ーー;
バッタやイナゴの大量発生によってもたらされる災害の事を、
イナゴの害と書いて、
蝗害(こうがい)
と言います。
蝗害が起きると、農作物が食い荒らされるだけではなく、食糧危機が起こり紛争になるという恐ろしい災厄をもたらすことになります。
東アフリカでは毎日35000人分。5月までに2000万人分以上の農作物が食い荒らされていて食糧危機を起こしています。
しかも、あまりのバッタの多さによって戦争が一時休戦になったほどの緊急事態なのです。
戦争をしている間に、バッタが食料を全部食べ尽くしてしまったら、敵も味方も全員全滅してしまいますからね(-_-;)
人間 VS 人間
から、
人間 対 バッタの大群
の戦争になってしまいました。
どうしてバッタの大群が発生したのか?
バッタの大群が発生した理由は2つです。
【その1】
2019年10月から12月にかけて東アフリカで大雨が降り、餌である植物が枯れず、湿度が高かった為、繁殖しやすい環境にあった。
【その2】
バッタの発生地とみられるアラビア半島南部の内戦の影響で、初期の駆除が出来なかった。
現在は飛行機や車などで殺虫剤を散布しているのですが、駆除よりも繁殖のスピードの方が早く、効果が全然ない状態です。
バッタが大量発生するメカニズム
主に海外で猛威を振るっているバッタは「サバクトビバッタ」という種類です。
![](https://aya02082101.com/wp-content/uploads/2020/05/cats-216-300x208.jpg)
アフリカからアジアまで幅広く生息
体長 4~6cm
【サバクトビバッタの恐怖過ぎる特徴】
1.ものすごい量を食べる
自分と同じ体重の量の植物を食べる
2.短期間で繁殖する
1年で2~5回も世代交代する短期間繁殖
3・1日150kmも移動できる
150km = 東京から静岡くらい移動する
サバクトビバッタはかなりの悪食なので、食べ物がなくなると共食いを始めてしまいます。
なので、先頭のバッタは後ろの群れに食べられないように常に移動をしていきます。
バッタは生きている限り、食物を食い荒らし、どんどん増えていくので大量発生してしまうのです。
バッタはなぜ群れるのか・・・
サバクトビバッタにはもう1つ、怖すぎる特徴があります。
一部のバッタに特殊能力みたいなものがあり、
「孤独相」と「群生相」
の、2タイプがいます。
![](https://aya02082101.com/wp-content/uploads/2020/05/cats-218-300x73.jpg)
【行動】
・飛び跳ねて移動する
・1匹だけで生活している
【性格】
・おとなしい
・用心深い
![](https://aya02082101.com/wp-content/uploads/2020/05/cats-219-300x67.jpg)
【行動】
・飛んで遠くまで移動する
・仲間と集まって行動する
【性格】
・攻撃的
・荒々しい
普通のバッタは緑色で群れずに生活しますが、全身が茶色や黄色に変化した群生相のバッタに近づくと、
群生相のバッタに変身してしまう特徴があります!
【群生相に変身すると・・・】
・体が暗色になる
・翅(はね)が長くなる
・足が短くなる
・頭が大きくなる
・悪食になる
といった変化が見られます。
体が黒くなるのは、植物と間違えられて共食いされないためだとか・・・汗
このように普通の個体と違う見た目や行動を取るようになることを、
「相変異」といいます。
蝗害を起こしてるのはすべて「群生相」に「相変異」したバッタです。
余談ですが、
悪食の「群生相」バッタは、毒のある植物も構わず食べるし、「人肉も食べる」のだとか・・・
さすが「蝗害」と言われるだけあって恐ろしいバッタです(汗)
バッタの大群が日本にも来る可能性は?
アフリカのバッタは、アフリカからインドに進んだものの、
中国に進む為には、標高7000mの山が2400km連なるヒマラヤ山脈を越えなければなりません。
![](https://aya02082101.com/wp-content/uploads/2020/05/cats-220-300x124.jpg)
どーーーーーん!!
さすがにコレは無理でしょう!
登って気温が下がれば、寒さで動けなくなりますし、この高さは無理無理!
これで蝗害の驚異は収束する!!!!
と思われたのですが・・・
なんと!!!
バッタは別ルートを求めて、
Uターンし始めました(T_T)
しかも、世代交代してパワーアップしています・・・
更に巨大化するかもしれませんね。
とりあえず、今の状況を見ていると現時点では日本にくることはないと考えられます。
ただ、パワーアップした第2派の群れが2周めのアタックを始めたと言うことは、これからますます力をつけ、世代交代を繰り返しながらインドに戻ってくるかもしれません。
その時に山を越えられるくらいパワーアップしているバッタも、もしかしたらいるかもしれませんし、海なんて軽々越えられるバッタもいるかもしれませんね。
何とも言えないところですが・・・
ただ、バッタの直接の被害がないとしても、今の日本は作物を輸入に頼っています。
蝗害被害が長引くのであれば、輸入がストップし、商品が品薄になったり、価格が高くなったり、もっと深刻になれば食糧危機を起こす可能性は高いですよね。
バッタが来ても来なくても、本当に深刻な問題であることには間違いありません。
まとめ・・・
確か、旧約聖書では神の怒りに触れたとき、疫病とバッタが大量発生するとか書いていたような・・・
あれ?イナゴだったかしら?w
コロナといいバッタの大群といい、ちょっと怖くなってしまいました。
どちらも早く収束して欲しいと切に願います。