多くの傑作をうみだし、アニメ界の天才「宮崎駿」を父に持つ、宮崎吾朗さん。
世間からは「映画監督」というよりは「宮崎駿の息子」という印象の方が強いかもしれませんね。
今回は、宮崎吾朗さんのアニメ監督としての才能や評価についてまとめていきたいと思います。
目次
宮崎駿の息子「宮崎吾朗」とは・・・
生年月日: 1967年1月21日
年齢: 53歳
出身地: 東京都
高校: 埼玉県立所沢高等学校
大学: 信州大学農学部森林工学科
大学卒業後は公園等の設計を行い、三鷹の森ジブリ美術館の建築にも関わりました。
その縁で三鷹の森ジブリ美術館初代館長に就任。
2006年の『ゲド戦記』で映画監督デビュー。
2009年『コクリコ坂から』
2014年にはTVアニメ『山賊の娘ローニャ』で初のTVアニメ監督を担当しました。
母は元アニメーターの宮崎朱美さん。
3歳下の弟の宮崎敬介さんは版画家として知られています。
そして父は偉大なるアニメ界の巨匠
才能あふれる一家ですね。
ただ、親父様が偉大すぎて息子たちに向けての世間からの期待とプレッシャーは凄そうだな・・・と勝手に想像してしまします。
「宮崎吾朗」は才能がない?各作品の評価
宮崎吾朗さんが初監督を務めた「ゲド戦記」
ゲド戦記は、『指輪物語』『ナルニア国ものがたり』に並ぶ、世界三大ファンタジーの一つとされています。
原作者のアーシュラ・K・ル=グウィン氏がかたくなに映像化を拒みつづけた作品でしたが、宮崎駿指名で制作して欲しいと依頼がありました。
ところが宮崎駿監督は「やらない」と断り、吾郎さんが監督を務める事になりました。
初監督作品の評価は・・・
多くの映画評論家からは酷評され、複数の映画評論誌で2006年度の最低映画とさえ言われてしまいました。
100億円を当初の興行収入目標としていましたが、その後は90億円に下方修正したものの最終的な興行収入は76.9億円に終わりました。
日本では興行収入10億円がヒットの基準とされているので、数字としては悪くはないと思うのですが、父である宮崎駿監督作品は300億円以上のヒットを数々生み出しているだけに見劣りはしてしまっています。
天下のジブリ以外の作品であれば、そこまでの酷評はなかったのではと思います。
世間の評価は・・・
世間から寄せられた多くの評価は厳しいものでした。
アニメ『ゲド戦記』は何がいけないのか。大雑把に言ってしまえば、
「監督の頭の中だけで話が展開している」
なんだろう。平板。無機質。そして延々と続く独り言の様な会話。
しかも主人公がなんか沈み過ぎてて魅力がない。そんなオンパレードだ。
こんなにも色々と、視聴者側が悩まされて観るジブリ・シリーズでいいのかな?。と言うのが印象的。ジブリ映画で安値が付くのは、ゲドだけなのもなっとく。
アニメとしては、完成度は高いと思う。
ただジブリとして出すからには、もっとプロとしての意識や思考の柔軟性が必要
なかなか手厳しい意見が多いです。
「ジブリ作品は面白い」という期待感を越えられず、ファンをがっかりされてしまった感が否めません。
なので、通常のジブリ作品の地上波初放送であれば視聴率が20〜30%となりますが「ゲド戦記」の平均視聴率は16.4%。
アマゾンのDVDの評価も星5つが満点で2,5という低評価がついています。
原作者も酷評
ジブリが映画化するまで一度も映像化をしたことがなかった作品だっただけに、原作者の期待値が高かったようで、映画を見た彼女から出た言葉は「がっかり」でした。
「宮崎吾朗監督から「映画はお気に召しましたか?」と尋ねられました。
お答えしたのは、
「えぇ。私の本ではなく、あなたの映画です。よかったですよ」
私の作品とは全くの別物と言われてしまいました。
コクリコ坂から
2009年に公開された、宮崎吾朗監督の第二作『コクリコ坂から』
企画・脚本は父、宮崎駿さんが担当しています。
興行収入は44.6億円といまひとつでテレビ放送での視聴率も13.6%に終わっています。
ジブリファンや世間からの評価はそれほど高くありませんでしたが、第35回日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞を受賞したことにより、専門家からは評価された作品となりました。
この作品を生み出すまで、お父様からは容赦ないプレッシャーをかけられ続けたようなので、努力が認められて本当に良かったですね。
TVアニメ『山賊の娘ローニャ』
「コクリコ坂から」以降、映画作品で監督はされていませんが、2014年、テレビアニメ「山賊のむすめローニャ」で監督を務めています。
CGと手書きを融合させた美しいアニメーションは国内外で高く評価され、2016年には、権威ある国際エミー賞アニメーション部門で最優秀作品賞を受賞しています。
国内での評価はまだまだですが、着実に高く評価される作品を作っていっているなとの印象を受けます。
やはりお父様の才能が凄すぎて厳しく見られている感はありますが、DNAは受け継いでいますのでいづれ父を越える日が来るかもしれません。
宮崎吾朗の才能
宮崎吾朗さんの「アニメ監督としての才能」は、世間からの評価はかなり厳し目な感じはしますが、イラストの才能は父・宮崎駿さんも認めていると思われます。
吾朗さんが「ゲド戦記」で脚本・監督を務める時に宮崎駿さんは強く反対したそうです。
しかし、吾朗さんは父を納得させるために「竜とアレンが向き合っている絵」を書き、見せたところ、宮崎駿さんは唸って黙ってしまったといいます。
反対する要因がない程の「才能」と「実力」があるという証拠ですよね。
あの宮崎駿をだまらすなんて本当に凄いことです。
また、『ゲド戦記』の挿入歌『テルーの唄』の作詞も手掛けていて、作詞の才能があると評価している人も多くいます。
宮崎吾朗は作詞の才能あるなー#ゲド戦記歌集
— コールフィールド(広島風) (@flcl_cowboy) June 21, 2017
ジブリの話をしていて、「宮崎吾朗、作詞の才能はすごい」という意見に目から鱗。
— bubbles-goto (@bubblesgoto) August 10, 2020
宮崎吾朗は歌詞だけはガチで才能あると思う
— えぬ@Kindle本「死ぬ林檎」発売中! (@enuringo) January 13, 2018
エンターテイナーというより芸術家タイプなのかもしれませんね。
まとめ・・・
宮崎吾朗さんのアニメ監督としての才能や評価についてまとめました。
ジブリ作品としては低評価ではありますが、宮崎駿監督とはまた違う味があり、素朴な感じが好きです。
次回作ではどんな世界を見せてくれるのか、本当に楽しみです。