この記事では、
・【芥川龍之介】名前がかっこいいけど本名？それともペンネーム？
・【芥川龍之介】名前の由来は？
についてお伝えしていきます。
目次
【芥川龍之介】名前がかっこいいけど本名？それともペンネーム？
イケメン文豪と称される芥川龍之介。
その端正な風貌と卓越した文才は、彼が生きた大正時代から現代に至るまで、多くの人々を魅了し続けています。
彼の作品は、人間の心の闇を描き出す独特の視点と深い洞察力により、文学界に深い足跡を残しました。
そんな芥川龍之介についてふと、
という疑問が湧いたので調べてみました。
生まれた時の名前は「新原龍之介」
芥川龍之介は、1892年3月1日に東京市京橋区入船町（現在の東京都中央区明石町）で、牛乳製造販売業を営む新原敏三とその妻フクの長男として生まれました。
父親が42歳、母親が33歳という大厄の年に生まれた芥川は、旧来の迷信に沿って厄払いを目的に形式だけ捨て子とされたというエピソードがあります。
芥川が生後7か月の時に母親が精神病を患ったため、
母方の実家である芥川家に預けられました。
その後、11歳の時に母親が亡くなり、
正式に芥川家の養子となり、「芥川龍之介」となりました。
母親が存命であれば「新原龍之介」だったんですね。
「龍之介」ではなく「龍之助」？
戸籍上の正しい名前は「龍之介」です。
しかし、養家である芥川家や学校関係の名簿では「龍之助」になっていました。
なぜ、正しい名前ではなく別の漢字が使われていたかについては、明確な記録が残されていないため詳細は不明です。
芥川自身は「龍之助」の表記を嫌っていたようです。
本当の親がつけてくれた名前を変えられてことに反発心があったのかもしれません。
芥川龍之介のペンネーム
芥川龍之介は多くのペンネームを使い分けていました。
主なものとしては、以下のものがあります。
柳川隆之助
「柳川隆之助」は芥川龍之介が初めて作家活動を始めたときに使用した筆名です。
彼はこの名前でアナトール・フランスの「バルタザアル」やイエーツの「春の心臓」の和訳を寄稿し、処女小説「老年」を発表しました。
これが彼の作家活動の始まりとなりました。
澄江堂主人
芥川龍之介は「澄江堂主人（ちょうこうどうしゅじん）」という号を持っていました。
この漫画は、昭和2年の東京を舞台に、実在した小説家・芥川龍之介を描いています。
気になった方は是非読んでみてください。
我鬼
俳号として「我鬼（がき）」を使用していました。
高浜虚子に師事し、「餓鬼」という俳号で句作をつづけました。
これらは彼の本名とは別の名前で、芸術家や文人がしばしば使用する雅号と呼ばれるものです。
雅号は、本名以外に付ける風流な名前を指し、ペンネームのようなものです。
このような雅号は、本人が自分自身を表現するための一つの手段であり、その人物の個性や芸術的な志向を反映することが多いです。
したがって、芥川龍之介の「澄江堂主人」や「我鬼」という名前には、彼自身の芸術的な志向や個性が表現されています。
【芥川龍之介】名前の由来は？
「龍之介」の名前の由来には、複数の説が存在します。
芥川龍之介はに江戸時代から続く旧士族の家系に生まれました。
芥川の父である新原敏三が、武士の志を受け継ぎ、また龍という力強い生き物にあやかって命名したとされています。
また、芥川の生まれた明治２５年３月１日は、
「生まれたのが辰年・辰月・辰日・辰の刻だったから」
とも言われています。
これにちなんで「龍之介」と命名されたという説もあります。
龍が東洋で古くから神霊視されてきたことも、命名の理由だったようです。
まとめ・・・
この記事では、
についてまとめました。
「芥川龍之介」という名前は、
ペンネームなのかと思いきや、正真正銘の本名でした。
家庭の事情で、苗字や名前の漢字が変わったりしましたが、
「芥川龍之介」という名前が一番合っていると思います。